やろうと思えばいつでもできるというけれど

多くの人は、漠然とやりたいことがあっても、目の前のことを優先すると思う。
あるいは余裕があってもついダラけてしまい、結局後回しにする的な。
私はこの典型である。

ここで、思い浮かぶ理由をいくつか挙げる。
①やる気の問題。
 現状を少しだけ変えて向き合えばいつでもできそうだが、その少しを踏み出すことができない。

②現状維持が一番楽。
 あたらしいことをするのはエネルギーがいる。
 ・現状維持バイアス(今が心地良く、新しいことを避ける傾向)とか、
 ・現在志向バイアス(将来より、目の前の欲求を優先する。ダイエット中の間食とか)とか、
 ・正常性バイアス(今まで平気だったから大丈夫、自分だけは大丈夫)
 こういうのが邪魔をするんだ。

③いつでもできると思っている。
 ①②が妨げになっていつも始まらないが、なんだかんだ、何かのきっかけややる気を出せばできると思っている。

出来なくなる時は突然来る。病気になるとか。

この中で特に問題なのが③。今は気づかなくとも、時間が経つとできなくなることが多々ある。
その代表が健康。突然事故や病気で、いままで気にも留めなかった部分に突然不自由が発生する。
人間、自由なところは認識しないので、それを失うまでその有難みには気づけない。

先日、突然、心臓の病気で「心室頻拍(しんしつひんぱく)」という所見が出た。
おそらく突発性心室頻拍というもので、特別重大なものではなさそうだけど、実際になってみると他の部位とはインパクトが違う。
これは時折、心室(心臓下半分の血を送り出す部屋)の拍動が乱れるものだが、症状があるときは「いつ激しくなるか/いつ痛くなるか/いつ脈が止まるか/止まったらどうなるんだ」という恐怖が常にある。

病気になると運動も制限されるし、それ以外でも無理が利かなくなる。そうすると意欲も喪失しやすくなる。
結果的に、気持ちも体も行動も守りに入り、新しいことできなくなる。

「今」の価値を良く考える

誰もがすべて、「今」が最も若く、死ぬまでに最も遠い状態にある。
あまりにも遠くて認識しないが、盲点は、そこへ「今の自分」のままで行ける訳ではないことだと思う。
少なくとも何もしなければ、フィジカル面の多くは、20歳頃を境にどんどん衰えていく。

つまり時間やフィジカルは、今この瞬間に最も多くをもっており、そして失われ続けている。
この見えない資産とその漸減にはなかなか気付かないが、今できるからといって明日も同じ状態でいられるとは限らないということになる。

病気の所見を受けて、そんなことを思いました。
今からちょっとずつ、新しいことに手を付けて行こうかなと。

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